ウェイト版タロット(ライダー・ウェイト・スミス版)の歴史、特徴、使い方を徹底解説。78枚のカード構成から占い方法、選び方のポイントまで、世界で最も親しまれているタロットデッキの魅力を詳しくご紹介します。初心者にもおすすめの理由や他のデッキとの違いも分かりやすく説明。
ウェイト版タロットとは?世界で愛される理由
ウェイト版タロットは、正式には「ライダー・ウェイト・スミス版タロット」と呼ばれ、現在世界中で最も広く使用されているタロットデッキです。このタロットは1909年にイギリスで初版が発行されて以来、100年以上にわたって多くの占い師や愛好家に愛され続けています。
その人気の秘密は、直感的に理解しやすい美しいイラストと、初心者から上級者まで幅広いレベルの人が使いやすい設計にあります。特に小アルカナの数札にも具体的な絵柄が描かれているため、カードの意味を覚えやすく、占いの解釈もしやすいという特徴があります。
ウェイト版タロットの歴史と背景
このタロットの誕生には、3人の重要な人物が関わっています。まず、神秘学者のアーサー・エドワード・ウェイト(Arthur Edward Waite)がカードの監修を行い、パメラ・コールマン・スミス(Pamela Colman Smith)が美しいイラストを手がけました。そして、ライダー社(Rider & Company)が出版を担当したため、この3つの名前を取って「ライダー・ウェイト・スミス版」と呼ばれています。
ウェイトは黄金の夜明け団(Golden Dawn)のメンバーであり、西洋占星術やカバラなどの神秘学に精通していました。彼の豊富な知識と、スミスの芸術的センスが組み合わさることで、従来のタロットとは一線を画する革新的なデッキが生まれたのです。

ウェイト版タロットの構成と特徴
ウェイト版タロットは、伝統的なタロットと同様に78枚のカードで構成されています。これらは大きく大アルカナ(Major Arcana)22枚と小アルカナ(Minor Arcana)56枚に分けられます。
大アルカナの特徴
大アルカナは人生の重要な局面や精神的な成長を表すカードです。愚者(The Fool)から世界(The World)まで、0番から21番までの番号が振られており、それぞれが深い象徴的な意味を持っています。
ウェイト版では、従来の「教皇」が「法王」に、「悪魔」のデザインも従来とは異なる解釈で描かれるなど、ウェイトの神秘学的な知識が反映されています。特に「死神」のカードは、単純な死を意味するのではなく、変化や転換を表現する美しいデザインとなっています。
小アルカナの革新性
ウェイト版タロットの最大の特徴は、小アルカナの数札(2から10まで)にも具体的な場面が描かれていることです。従来のタロットでは、数札には単純にスートのシンボル(剣、杯、棒、硬貨)が描かれているだけでしたが、ウェイト版では人物や風景を含む詳細なイラストが描かれています。
例えば、「剣の3」では心臓に3本の剣が刺さった雲の絵が描かれ、失恋や悲しみを表現しています。「杯の10」では家族が虹を見上げる平和な場面が描かれ、家庭の幸福や満足を表しています。このような具体的な絵柄により、初心者でもカードの意味を直感的に理解することができます。
ウェイト版タロットでの占い方法
ウェイト版タロットを使った占いには、様々な展開法(スプレッド)があります。初心者からでも始められる基本的な方法をご紹介します。
ワンカード占い
最もシンプルな占い方法で、1枚のカードを引いて今日の運勢や質問への答えを読み取ります。毎日の習慣として行うことで、カードの意味を自然に覚えることができます。
手順は簡単で、心を落ち着けて質問を思い浮かべながらカードをシャッフルし、直感で1枚を選びます。そのカードの絵柄や象徴から、メッセージを読み取ります。
スリーカード占い
過去・現在・未来の3つの時系列でカードを並べる方法です。左から順に過去の影響、現在の状況、未来の可能性を表します。この方法では、問題の流れや発展を理解することができます。
ケルト十字法
より詳細な占いを行いたい場合に使用される、10枚のカードを使った展開法です。現在の状況、障害、過去の影響、可能な未来、内面の気持ち、周囲の影響、取るべき行動、周りの人々、希望と恐れ、最終結果を読み取ります。

ウェイト版タロットの選び方とお手入れ
デッキ選びのポイント
ウェイト版タロットには多くの版元から様々なバリエーションが発売されています。初心者におすすめなのは、以下の点を考慮して選ぶことです。
カードサイズ: 手の大きさに合ったサイズを選びましょう。シャッフルしやすく、扱いやすいサイズが理想的です。
印刷品質: 色彩が鮮明で、細部まではっきりと見えるものを選びます。長期間使用することを考えると、耐久性も重要な要素です。
付属品: 初心者向けには、詳しい解説書が付属しているものがおすすめです。各カードの意味や占い方法が詳しく説明されていると学習に役立ちます。
カードのお手入れと保管
タロットカードは長く使い続けるものなので、適切なお手入れが必要です。
清浄化: 使用前後には、カードのエネルギーを清浄化することが推奨されます。月光浴、セージの煙、クリスタルと一緒に保管するなどの方法があります。
保管方法: 直射日光を避け、湿度の低い場所で保管します。専用の箱や布に包んで保管することで、カードを物理的なダメージから守ることができます。
シャッフル: 丁寧にシャッフルし、カードの角が折れないよう注意します。新しいカードの場合は、最初は少し硬いかもしれませんが、使用するうちに手に馴染んできます。
ウェイト版タロットと他のデッキとの違い
マルセイユ版との比較
マルセイユ版タロットは、ウェイト版よりも古い伝統的なタロットです。最大の違いは小アルカナの描かれ方で、マルセイユ版では数札には数字とスートのシンボルのみが描かれています。
ウェイト版の方が初心者には理解しやすいとされていますが、マルセイユ版は色彩や数秘術的な側面により重点を置いた読み方ができます。
トート版との比較
アレイスター・クロウリーが制作したトート版タロットは、より複雑で抽象的な象徴を含んでいます。ウェイト版よりも上級者向けとされており、カバラや占星術の深い知識が必要とされます。
ウェイト版は直感的で親しみやすいデザインが特徴ですが、トート版はより神秘学的で学術的なアプローチを重視しています。

ウェイト版タロット学習のコツ
カードの意味を覚える方法
絵柄から学ぶ: ウェイト版の最大の利点である豊かなイラストを活用しましょう。まず絵を見て感じたことを大切にし、そこから公式の意味を学んでいきます。
物語として理解する: 大アルカナは愚者の旅として、一つの物語として理解することができます。各カードが人生のどの段階を表しているかを考えると、記憶に残りやすくなります。
実践を重ねる: 理論だけでなく、実際に占いを行うことが最も効果的な学習法です。最初は身近な質問から始めて、徐々に複雑な問題にも挑戦してみましょう。
直感力を鍛える
タロット占いでは、カードの公式的な意味に加えて、占い師の直感も重要な要素です。毎日のワンカード占いを通じて、自分なりの解釈を育てていくことが大切です。
瞑想の習慣: カードを引く前に短時間の瞑想を行うことで、心を静めて直感を研ぎ澄ますことができます。
日記をつける: 占いの結果と実際に起こった出来事を記録することで、自分の解釈の精度を向上させることができます。
まとめ:ウェイト版タロットで始める占いの世界
ウェイト版タロットは、その美しいアートワークと直感的な理解しやすさから、世界中で愛され続けているタロットデッキです。100年以上の歴史を持ちながら、現代でも色褪せることなく多くの人々に支持されているのは、その完成度の高さと汎用性の証明でもあります。
初心者にとっては学習しやすく、上級者にとっては深い洞察を得られるツールとして、ウェイト版タロットは理想的な選択肢です。豊かなイラストは占いの際の直感を刺激し、より正確で意味深いリーディングを可能にします。
タロット占いを始めたいと考えている方、または新しいデッキの購入を検討している方にとって、ウェイト版タロットは間違いのない選択です。その歴史ある智慧と美しさを通じて、占いの奥深い世界への扉を開いてみてはいかがでしょうか。



